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五感で育てる知性 幼児の感覚統合はすべての学習の土台になる

五感で育てる知性 幼児の感覚統合はすべての学習の土台になる

「みる・かぐ・さわる……五感であそぶって、ただ楽しいだけ?いえいえ、実は幼児の“学びの土台”を育てるとっておきタイムです。以前もお伝えしましたが、とても重要なので今回は階層ピラミッドの下部のにあたる「感覚統合」の部分について詳しくお伝えいたします。
五感を通した体験は、文法や英単語の蓄積の結果英語の長文が読めるようになるのと同じで、やがて言葉や運動、社会性、そして学習に繋がっていきます。
この発達の階層ピラミッドの下部・中部をしっかり育て強固にすることが、上部、頂上に繋がります。
今後の学習の要は「幼児教育の充実」にあります。
(以前、発達ピラミッドについて説明したものですhttps://lycopo.com/幼児期に大切な感覚統合と発達ピラミッド〜小学/


発達の階層構造のピラミッド。下から順に発達

発達構造のピラミッドの下層部分 大事な土台とは?

幼児期の発達構造を図のピラミッドでご確認ください。一番下には触覚、前庭感覚などが並んでいます。これが「感覚統合(Sensory Integration)」という基礎部分となります。

具体的に言うと「感覚から得た情報を脳で整理・統合する力」であり、これがあってこそ「身体の動かし方」「注意を向ける力」「言葉で伝える力」がスムーズに育つというものです。

今後の学習や人間形成にもとても重要な基礎となる土台です。皮膚・前庭感覚(バランスなど)・固有受容感覚(自分の身体の位置や力)・視覚・聴覚など、多くの感覚が協力して働き、統合されることで、世界を落ち着いて理解できるようになります。ここの部分の育成を怠ってしまうと、ピラミッドの上層部は積み上がらず、学習部分も効果が薄くなってしまいます。


「感覚統合」を具体的に説明

感覚統合とは?
五感から得た情報を「ただ感じる」だけでなく、「使える情報」に整理し直す脳の働きです。これがうまくいかないと、集中できなかったり、過敏になったり、運動がぎこちなくなったりします 。

専門用語の補足の補足

  • 前庭覚:ふわっと傾いたり揺れたりすることで、バランス感覚や自分の体の上下関係を感じ取る感覚。
  • 固有受容覚:「今、手をここに置いてる」「力を入れてる」という情報を感じ取る感覚。
  • 感覚調節:強い刺激を「やさしく感じる/ちょうどいい」と脳が調整する働き

    (感覚統合についての詳しい説明 参考までにhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK559155/?

なぜ大切なのか?科学と統計が示す根拠

  1. 幼少期は神経可塑性が高い時期
     脳が柔らかく変わる能力が高く、感覚体験を通じた刺激が深く刻まれます 。
  2. 自閉症スペクトラムを持つ子への介入研究
     ASI(Ayres Sensory Integration)という方法で、個別設定された遊び的な感覚刺激を行った結果、自閉症児の社会性・コミュニケーション・日常スキルが改善した、という高水準の研究があります。
  3. センサリープレイの効果
     砂・粘土・音・香り・色などを使った五感遊びは、言語発達・運動能力・問題解決力・好奇心アップに効果的! 。

かなり専門的な部分もあると思います。実際、ここの感覚統合の部分で何か問題がある場合、相談に乗ってくれるのが「作業療法士」さんです。


作業療法士と感覚統合の関わり

作業療法士という資格が聞いたことがあるという方はいらっしゃるかもしれません。しかし、どんな資格なのか分からない方も多いと思います。
作業療法士は、国家資格であり、リハビリテーションの専門職です。医師の指示のもとで、病気やけが、発達の遅れや障がいによって「日常生活がやりにくい」と感じている人をサポートします。
「作業」とは単に仕事を指すのではなく、食事・着替え・遊び・学習・家事など、人が日常で行うすべての活動を意味します。作業療法士は、その人らしい生活を取り戻すために、体や心、そして生活環境を見つめなおして、利用者さんを支援します。

そして、幼児教育や子どもの発達支援においても、作業療法士さんは感覚統合の専門家として活躍しています。例えば、以下のようなことを通して、子どもさんの感覚統合にアプローチします。

保護者や先生へのアドバイス
 「家庭でできる感覚遊び」「集団生活での工夫」などをわかりやすく伝え、周囲と一緒に子どもをサポートし

感覚のバランス評価
 「触覚が敏感すぎる」「音に過敏」「体の動きがぎこちない」などを観察・評価

感覚統合遊びの提供
 ブランコ・トランポリン・砂や粘土遊びなどを取り入れ、子どもが楽しく安全に感覚を体験できる場をつくる

日常生活への橋渡し
 「遊びで得た感覚の力」を食事・着替え・学校生活などに応用できるよう支援

作業療法士さんは、リハビリの専門家です。感覚統合に課題をもつ子どもにとって、作業療法士は「遊びを通して発達の土台を整えるよき相談相手」となり、子どもが安心して生活・学習できる力を育むためのよき相談相手となってくれます。


具体的な遊びの例

話を戻しましょう。具体的に、養える感覚と家庭やベビーシッターとしてできるおすすめの遊びです。

五感遊び・活動例効果イメージ
触覚・視覚砂や水、粘土で手を動かす手指の操作性・集中力、安心感
前庭・バランスゆらゆらブランコ、トランポリン体の位置感覚、情緒の安定
固有受容覚布バッグに入って振られる、平均台歩き体の力の調整、落ち着き
聴覚・視覚鈴や楽器を使ったリズム遊び注意力、音と動きの調整
匂い・味覚(安全な範囲で)ハーブや果物の香りを嗅ぐ、味比べ言葉で表現する力、興味づくり

※安全に配慮しつつ、遊びの中で「◯◯感じるね!」と会話を加えて感覚への気づきを促すと、脳のシナプスにも影響を与えて効果アップします。


育むために必要なこと

  • 多様な感覚体験の場を用意する(五感・身体・静と動)
  • 子どもの反応を観察し、過敏や鈍感な反応に合わせた調整を行う
  • 習慣的に遊びと学びを交えた環境を作る
  • 場合によっては専門家(作業療法士など)との連携を視野に入れる。
    ※必要に応じて評価やアドバイスを依頼するのも安心です 。

親がするべきこと

  • 日常に五感遊びを取り入れる:「朝食の香り」「柔らかさを感じる抱っこ」「公園での風の音」など、小さな感覚を一緒に楽しむ。
  • 環境を整える:「手触り」「音」「動き」の種類と強弱を調整したおもちゃや道具を用意する。
  • 観察と声かけ:「あれ、音が強すぎたかな?少し声を抑えてみよう」と子どもが安心できる工夫を行う。
  • 行動の裏を探る:嫌がる行動に、感覚の過敏が背景にあるかもしれないと想像力を持つ。

分からないことがあればご相談を

下層の「感覚統合」がしっかり育つと、ピラミッドの上の層につながり、「抵抗なく学習していくこと」や「新しいことを学んでいく力」にもつながっていきます。
私たちもこの土台を育むための時期を重要視していて、この想いをしっかり、かつ的確に教育相談や教育プランの中に取り込んでいきます。私たちは、保護者の方との子育て・教育相談をサービスの重要な柱として強い想いを持っています。お子様に何が必要で、どんな教育が最適なのかをしっかりご相談させていただき、教育のプランに活かしていきます。学びの土台作りは乳幼児期が最も効果的です。最初の1回だけではなく、定期的に相談させていただき、教育プランもその時のお子様に合った最適なものへと刷新していきます。
ぜひ半額の体験シッターと、子育て・教育相談をご利用してみてください。

(会社のアドバイザーである鈴木アトム先生が体験シッターを通して子どもの性質を見抜いて、ご相談させていただきます。https://lycopo.com/東京で選ばれるベビーシッター%e3%80%80カウンセリング/


Q&A(まとめ)

Q1: 感覚統合が苦手な子ってどんなサインがあるの?

A: 触覚過敏(布が嫌い)、大きな音でパニック、逆に鈍感で痛さに気づかない、ぐるぐる回るのが好き、など。

Q2: 感覚遊びって必要?普通の遊びと何が違うの?

A: 普通の遊びでもたくさんの感覚を使っていますが、「感覚遊び」は五感や身体感覚を意識的に使い、「感じる力」を育てる時間として特化しています。

Q3: 感覚統合の専門家に頼む目安って?

A: 子どもの日常や遊びでの困りごとが普段の工夫だけでは改善しない場合や、感覚のアンバランスが強く見られる場合は相談を。作業療法士など専門家と連携すると安心です。

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