0歳から絵本を楽しもう!赤ちゃんの未来を育む読み聞かせの力

「0歳の赤ちゃんに絵本なんて早いのでは?」と思ったことはありませんか?
まだ言葉もわからないし、ストーリーを理解できるわけでもないのに…と感じる方も多いはずです。ところが最新の研究や幼児教育の現場では、0歳からの絵本の読み聞かせには大きな意味があるとわかっています。赤ちゃんの視覚や触覚などの感覚にしっかり刺激をあたえることは、学びの土台となる感覚統合の部分を積み重ねていきます。絵本は単なる遊び道具ではなく、感覚の発達・親子の絆・非認知能力の育成に深く関わっているのです。本記事では0歳児と絵本の関係について、教育的な効果やおすすめ絵本、注意点をわかりやすく紹介します。
0歳児って絵本を「読める」のか?
0歳児は文字を理解することはできません。しかし「絵本を読む=文字を理解すること」ではありません。赤ちゃんにとって絵本は、
- 色や形を目で楽しむ
- 音やリズムを耳で感じる
- ページをめくる感触を手で確かめる
こうした「五感で味わう体験」なのです。
赤ちゃんがじっとページを見つめたり、手を伸ばして触れたりすることも「読む」行為の一部。0歳の赤ちゃんにとっては、絵本はまさに「感覚の宝箱」です。また、親や大人が一緒に読み聞かせることによって、愛情や信頼関係も深まります。
0歳児に絵本は意味があるのか?
「どうせ覚えていないのでは?」と思う方もいますが、意味は大いにあります。
- 脳の発達を促す
0歳児の脳は急速にシナプス(神経のつながり)を作っています。絵本の色彩や音の刺激が、この回路を豊かに広げます。 - 親子の愛着形成
お父さんお母さんの声を聞くことで、赤ちゃんは安心し、情緒が安定します。 - ことばの土台づくり
まだ話せなくても、耳から言葉を浴びることは「語彙の種まき」になります。
0歳児において養われる能力・成長する能力
絵本の読み聞かせは、0歳児に次のような力を育てます。
- 視覚認知力:色・形・動きを見分ける力
- 聴覚認知力:音やリズムを聞き取る力
- 情緒の安定:親の声で安心感を得る力
- 非認知能力:好奇心・集中力・人との関わりを楽しむ心
- 言語の基礎:繰り返し聞く中で、音と意味の関連を学び始める
絵本は遊びながら自然にこれらを育ててくれる教育ツールといえます。
感覚統合と絵本の読み聞かせ
「感覚統合」とは、脳が視覚・聴覚・触覚などの感覚情報をまとめて処理し、体や心の発達につなげる仕組みです。今回は簡単にまとめます。
※感覚統合について詳しく書いたブログ記事です。参考にしてください。
五感で育てる知性 幼児の感覚統合はすべての学習の土台になる
0歳児に絵本を読むことは、この感覚統合の基盤づくりになります。
- 視覚:鮮やかな色やコントラストで目を刺激
- 聴覚:声の抑揚や擬音語(わんわん・ぶーぶー)で耳を育てる
- 触覚:ページをめくる、なめる、触ることで感触を学ぶ
この「見る・聞く・触る」が同時に起こる体験こそ、感覚統合を自然に促す活動です。下に記載した発達のピラミッドの土台となる部分です。

0歳児に読ませる絵本の紹介・どんな絵本がよいのか
0歳児には「内容」よりも「感覚で楽しめるかどうか」が重要です。
選び方のポイント
・6か月を過ぎると「生活習慣」や「まねっこ遊び」につながる絵本も楽しめるようになります。
・生後すぐなら「コントラストの強い絵」や「リズムのある音」を中心に選んでみてください。
おすすめのタイプ
- はっきりした色や形(赤・黒・白などコントラスト強め)
- 擬音語・リズムのある言葉
- ページ数が少なく繰り返し表現がある
- 厚紙やボードブックで破れにくい
具体的なおすすめ絵本
(出典:『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(磯崎園子/著、ほるぷ出版)より抜粋
- 『じゃあじゃあびりびり』:「絵本ナビ」で圧倒的人気
- 『もこ もこもこ』:谷川俊太郎 作 「音」を楽しめる
- 『くだもの』:子どもがてでつかんで食べる真似をする(絵本ナビレビュー)絵本の中の美味しそうな果物に子どもも惹かれる
- 『がたん ごとん がたん ごとん』:明快な色で描かれた、子どもたちの大好きな汽車がモチーフ
- 『しましまぐるぐる』:色の刺激をもらえる赤ちゃん絵本
- 『はじめてのかたち FIRST LOOK』:白と黒だけなのに形の変化だけで赤ちゃんを笑わせてしまう
- 『いない いない ばあ』:誰もが知っている遊びと同じ動きが、絵本の中で中で再現。読むのが難しくない上に、反応がわかりやすい。
「絵本ナビ」 絵本の通販サイト ※とても見やすいサイトで、年齢別におすすめの絵本を紹介してくれています。

親ができること
赤ちゃんに絵本を読むとき、親ができることは難しくありません。
- 毎日数分でも声をかける:就寝前やお風呂上りのルーティンに
- 赤ちゃんの反応を待つ:ページをなめても破ってもOK、体験の一部
- 笑顔で声を届ける:親が楽しむ姿勢が赤ちゃんに伝わる
- 同じ本を繰り返す:繰り返しが赤ちゃんの安心と学びに
読み聞かせをする際の注意点
- 完璧に読む必要はない:適当にアドリブでもOK
- 赤ちゃんのペースを優先:嫌がったら中断してよい
- 安全に配慮:なめたりかじったりするので、ボードブック推奨
- 親の疲れをためない:1日数分からで十分効果あり
Q&A(まとめ)
Q1:0歳児に絵本を読んでも、まだ言葉がわからないのに意味はあるのですか?
A1:はい、大きな意味があります。
赤ちゃんは言葉を理解していなくても、音のリズムや親の声を聞くことで「言語の基礎」や「情緒の安定」を育んでいます。また、色や形を見ることで視覚発達も促されます。
Q2:0歳児にはどんな絵本を選べばいいですか?
A2:シンプルで繰り返し表現があり、色のコントラストがはっきりした絵本がおすすめです。
例として『いないいないばあ』『しましまぐるぐる』『くだもの』などがあります。厚紙(ボードブック)タイプなら、なめたり触ったりしても安心です。
Q3:読み聞かせのときに気をつけることはありますか?
A3:赤ちゃんのペースに合わせることが大切です。
嫌がったら無理せず中断してOKですし、同じ絵本を繰り返し読むのも効果的です。大事なのは完璧に読むことではなく、親子で一緒に「楽しい時間」を共有することです。
☆0歳から絵本を始めることは、未来への最高の投資です!