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4歳から広がる物語の世界  想像力と言葉をぐんぐん伸ばす絵本の力

4歳から広がる物語の世界  想像力と言葉をぐんぐん伸ばす絵本の力

本日はまた絵本シリーズです。今回は4歳児に向けての絵本教育についてです。
4歳になると「聞く」「話す」「考える」力が飛躍的に伸び、絵本の楽しみ方も大きく変わります。3歳までは「繰り返し」「リズム」「短いストーリー」が中心でしたが、4歳児は少し長いお話や複雑なストーリーも理解できるようになります。また、登場人物の気持ちに共感し、「もし自分だったら」と考えられるようになるのもこの時期の特徴です。絵本は言葉を育てるだけでなく、社会性や感情、さらには集中力や学習の基盤を支える重要なツール。今回は4歳児と3歳児の違い、成長を支える力、感覚統合とのつながり、そしておすすめ絵本や読み聞かせの工夫をまとめます。

※0歳~3歳までの絵本教育についての記事
0歳から絵本を楽しもう!赤ちゃんの未来を育む読み聞かせの力
1歳から広がる絵本の世界ー0歳との違いと成長を支える読み聞かせ
2歳からの絵本 ― 言葉と想像力がぐんぐん育つ読み聞かせ
3歳から広がる絵本の世界  想像力とことばの力を育てる読み聞かせ


4歳児の特徴

  • 言語力:語彙が大幅に増え、5~6語の文を話せる。物語を自分で語ることもできる。
  • 社会性:友だちとの関わりが深まり、ルールを理解して遊べる。役割分担や協力も始まる。
  • 感情表現:喜怒哀楽に加えて、「恥ずかしい」「誇らしい」といった複雑な感情も理解する。
  • 認知能力:数や形に加え、簡単な時間の概念(昨日・明日)がわかり始める。
  • 身体能力:走る・跳ぶ・片足で立つなど運動機能が安定。細かい手先の動きも上達する。

また好奇心もさらに増大していき、一つのことに夢中になる時期です。同時に家庭内外の人間関係にも悩む時期になってくるので、親も子どもの使う言葉や家庭外の人間関係に対してデリケートになる時期でもあります。

※家庭外の子どもの人間関係や行動が気になる方はこちらの記事も参考にしてください。
子どもの「嘘」や「汚い言葉」成長のサインと親の向き合い方


4歳児と3歳児の違い まとめ

項目3歳児4歳児
言葉二語文~三語文中心、質問が多い複文が可能、会話のキャッチボールが成立
社会性自分中心、トラブルが多い友だちと協力や役割遊びが可能
認知数・形を理解時間や因果関係を理解し始める
感情喜怒哀楽を表現共感や恥ずかしさなど複雑な感情理解
絵本短く繰り返しの多い話長めのストーリーや感情表現のある話

3歳は「自分の世界を広げる段階」、4歳は「他者や社会のルールを理解する段階」といえます。


4歳児において養われる能力・成長する能力

  • 言語能力:語彙・文法の発達、会話力の飛躍的な成長をとげる。
  • 社会性・共感力:絵本の登場人物に気持ちを寄せることで、思いやりを育む。
  • 想像力:ストーリーを膨らませ、自分の遊びや創作に展開させる。
  • 学習基盤:集中して聞く力、因果関係の理解、数や時間の概念が学習の土台になる。
  • 非認知能力:忍耐力・協調性・表現力といった将来を支える力に。

感覚統合と絵本の読み聞かせ

発達の階層構造のピラミッド。下から順に発達

4歳児は、感覚統合から学習までの発達のピラミッドが一段と高度に発達します。

  • 視覚と聴覚:物語の展開をイラストと文章で同時に理解できる。登場人物の表情を見て声色と合わせて感情を理解する。
  • 触覚と運動感覚:ページをめくる動作だけでなく、絵本に合わせて体を動かす活動(まねっこ、表現遊び)を楽しむ。
  • 見て動く力・ボディイメージ:物語の動きを再現する中で「見て動く力」が養われ、体の部位や動作を自覚するボディイメージが強化される。
  • 言語・学習・集中力:ストーリーを最後まで聞く力がつき、登場人物の気持ちや因果関係を理解。語彙の習得だけでなく、考える力・集中力の持続にもつながる。

つまり絵本は、4歳児にとって「感覚・体・言葉・心」を同時に育てる統合的な学びの場となります。
※発達のピラミッドについて 幼児期に大切な感覚統合と発達ピラミッド〜小学校受験にも役立つ力〜


4歳児に読ませる絵本の紹介 ― どんな絵本がよいのか

選び方のポイント

  • 少し長めでストーリー性のある絵本。
  • 感情のやりとりが描かれているもの。
  • 数・時間・自然など知識につながるテーマ。
  • 想像力を広げるユーモラスな展開。

おすすめ絵本


(出典:『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(磯崎園子/著、ほるぷ出版)より抜粋)

『こんとあき』:視点も立場も次々に変化していく物語。子どもはあっという間に共感。

『かいじゅうたちのいるところ』:主人公と子どもたちの爆発的な感情が重なる。

『ひとはなくもの』:子どもが悲しそうな表情で共感。そのくらい引き込まれる。

『ねえ、どれがいい』:究極の選択の連続。子どもにどれがいい?と聞いてみては。

『すてきな三にんぐみ』:いい話なのか、悪い話なのか。子どもたちは物語に振り回される。

『なきむしようちえん』:主人公の成長に子どもは寄り添う。

絵本ナビ」 絵本の通販サイト ※とても見やすいサイトで、年齢別におすすめの絵本を紹介してくれています。

4歳児向けの絵本

親ができること

  • 対話を大切に:「どう思う?」と問いかけ、考えを言葉にする練習。
  • 共感を促す:登場人物の気持ちを一緒に考える。
  • 生活とリンク:「はじめてのおつかい」を読んだ後に実際のお手伝いにつなげる。
  • 創作遊びに発展:絵本を題材に絵を描いたり劇ごっこする。

読み聞かせの注意点

  • 長めの物語を無理に一気に読まず、区切って読むのも効果的。
  • 子どもの質問や感想を歓迎し、対話型で進める。
  • 感情を込めた声色で読むことで理解が深まる。
  • 読んだ後に「どうだった?」と振り返る時間を設ける。

4歳からは「ただ聞く」から「対話し、考え、共感する」絵本体験へ。
親子で豊かな読書時間を重ね、子どもの未来の力を育てましょう。


Q&A(まとめ)

Q1:4歳児にはどんな絵本が向いていますか?

A1: ストーリー性があり、感情表現が豊かな絵本がおすすめです。『スイミー』『おしいれのぼうけん』『はじめてのおつかい』などは、社会性や共感力を育てるのに最適です。

Q2:4歳児は読み聞かせの途中で話しかけたり質問してきます。どう対応すればいいですか?

A2: 話しかけは集中が途切れたのではなく、理解や興味のサインです。質問に応じたり会話を交えながら読むことで、語彙力や思考力がさらに伸びます。むしろ歓迎すべき反応です。

Q3:親が読み聞かせで特に意識すべきことは?

A3: 感情を込めて読むことと、子どもに「どう思う?」と問いかけることです。対話を取り入れることで、言葉の理解だけでなく、自分の気持ちを表現する力も育ちます。

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