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2歳からの絵本 ― 言葉と想像力がぐんぐん育つ読み聞かせ

2歳からの絵本 ― 言葉と想像力がぐんぐん育つ読み聞かせ

前々回の0歳、前回の1歳に続き、今日は2歳の絵本教育についてです。注意しておきたいのですが、もちろん0歳だから即こうする、1歳になったからすぐ始めるということではなく、生まれた時や、子どもの資質によっても違いますので、反応を見ながら進めていきましょう。
それで、2歳といえばなんといっても「イヤイヤ期」です。自分の気持ちをはっきり示すようになり、行動もぐっと活発になります。言葉が増え、簡単な会話が成り立つようになる時期でもあります。この時期の子どもにとって絵本は、単なる読み物ではなく「ことばの宝箱」や「心を映す鏡」となります。1歳ではリズムや擬音を楽しむ段階でしたが、2歳になるとストーリーを追い、登場人物に共感する力が芽生えてきます。本記事では1歳との違い、2歳児に養われる力や注意点、感覚統合の視点、さらにおすすめ絵本と読み聞かせのコツをまとめました。

(前々回の記事 0歳から絵本を楽しもう!赤ちゃんの未来を育む読み聞かせの力
(前回の記事  1歳から広がる絵本の世界ー0歳との違いと成長を支える読み聞かせ


1歳児と2歳児の違い ― 何ができるようになるのか

2歳児は1歳に比べて次のような発達を見せます。

  • 言語:語彙が50語以上になり、二語文(「ママ いく」「もっと ちょうだい」)を話せるようになる。
  • 運動:走る・ジャンプする・階段を登るなど、体のコントロールが進む。
  • 認知:簡単な因果関係やごっこ遊びを楽しめる。
  • 社会性:友達や家族との関わりを意識し始め、「じぶんで!」という自立心が強まる。

1歳が「模倣中心」だったのに対し、2歳は「ことばと行動で表現する」時期に入ります。


2歳児で気をつけたいこと

  • イヤイヤ期がピーク:自己主張が強くなる。強制的に読ませると逆効果。
  • 好みがはっきり:好きな絵本を繰り返し読みたがる。
  • 集中時間は少し長くなるが限界あり:10分程度が目安。
  • 言葉が増えるため親の言葉遣いも重要:日常の会話と絵本をつなげる工夫を。

※イヤイヤ期の対処法はこちらでも少しだけ触れています。
東京で選ばれるベビーシッター カウンセリングも重視します


2歳児において養われる能力・成長する能力

絵本を通して育まれる2歳児の力は以下の通りです。

  • 言語能力:語彙の急増、二語文から三語文へ。
  • 社会性・共感性:登場人物に気持ちを重ねる。
  • 想像力:ごっこ遊びや空想の世界に広がる。
  • 非認知能力:感情のコントロール、集中力、自己表現。

2歳児における絵本の読み聞かせと発達のピラミッド

発達の階層構造のピラミッド。下から順に発達


よく登場する発達のピラミッドです。頂点に達するためには強固な土台が必要です。絵本の読み聞かせはこのピラミッドを築いていくのに最適な教材です。
2歳児は絵本を通じて「感覚+ことば+心の発達」が同時に進む時期です。発達のピラミッドの土台から上段まで、よい刺激を与えます。

感覚統合との関連性 ※ピラミッド下段部分

感覚統合は「五感や身体感覚を脳で整理し、学びや行動につなげる力」です。絵本は「見る」「聞く」「めくる」といった複数の感覚を同時に刺激します。色や形を視覚で捉え、リズムや擬音語を聴覚で楽しみ、ページをめくる動作で触覚・運動感覚を働かせることで、脳が感覚を整理・統合する力を育てます。

  • 視覚:ストーリーの展開を追い、絵と物語を関連づける。
  • 聴覚:言葉のリズムだけでなく、意味を理解し始める。
  • 触覚・運動感覚:ページをめくる・体で表現する(ジャンプ・まねっこ)。

見て動く力・ボディイメージの強化(高次機能)※ピラミッド中段

2歳になるとまねっこ遊びやごっこ遊びが増えます。絵本の中の動作を真似することで「見て動く力」が養われ、自分の体の大きさや動きを理解するボディイメージ(自分の身体感覚の地図)も強化されます。

言語・学習・集中力とのつながり ※ピラミッド上段

語彙が急増する時期に絵本は「言葉のシャワー」となり、二語文から三語文へと発展を支えます。また、短いストーリーを追う経験は集中力を高め、将来の学習態度の基盤となります。

※ こちらにまとめていますので、参考にしてみてください。
幼児期に大切な感覚統合と発達ピラミッド〜小学校受験にも役立つ力〜


2歳児に読ませる絵本の紹介 ― どんな絵本がよいのか

2歳児向けの絵本

選び方のポイント

  • ストーリー性がある(短めでわかりやすいもの)。
  • 登場人物の感情が表情や行動で描かれている。
  • くり返しやリズムもまだ効果的。
  • ごっこ遊びにつながる内容

おすすめのタイプ

  • 動物や子どもが主人公のストーリー
  • 「いやいや」「どうぞ」など感情を扱うテーマ
  • ごっこ遊び・生活習慣にリンクするもの
  • 数や形を扱う知育的要素があるもの

具体的なおすすめ絵本(2歳向け)

(出典:『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(磯崎園子/著、ほるぷ出版)より抜粋)

『やさいのおなか』:字のない絵本。すべて野菜の断面図。子どもも絵本に注意が向きます。

『14ひきのピクニック』:外に出たい子どもたちに差し出したい。大好きな散歩の景色が広がります。

『せんろはつづく』:やはり乗り物は人気。多くの子どもの心を惹きつけます。

『できるかな?あたまからつまさきまで』:自分でやりたいという気持ちが芽生える時期におすすめ。

『なにをたべてきたの?』:ロングセラーで、不思議な感じのする絵本。だけど子どもは素直に理解。

『ねないこ だれだ』:怖い絵本。発売から50年以上たった今も大人気。見たことある方もいるはず。

絵本ナビ」 絵本の通販サイト ※とても見やすいサイトで、年齢別におすすめの絵本を紹介してくれています。


親ができること

  • 子どもの気持ちを受け止める:「いや!」も共感しながら読む。
  • 同じ絵本を何度も読む:暗唱してしまうほど繰り返すことが力になる。
  • 絵本の内容を日常につなげる:「バスに乗るね。絵本と一緒だね」と声をかける。
  • 親子でごっこ遊び:絵本のストーリーを再現して遊ぶ。

絵本は、2歳児にとって「学びと遊びをつなぐ架け橋」。親子で一緒に楽しみながら、豊かな成長を支えていきましょう。


読み聞かせをする際の注意点

  • 無理強いしない:読みたくないときは中断。
  • 感情を込めて読む:声の抑揚で物語の世界が広がる。
  • 短めの時間で区切る:10分程度が目安。
  • 安全性に配慮:破りにくい絵本を選びつつ、紙を扱う練習も少しずつ。

Q&A(まとめ)

Q1:2歳児にはどんな絵本を選べばよいですか?

A1: ストーリーが短くわかりやすいもの、繰り返し表現のあるもの、動物や子どもが主人公の絵本がおすすめです。『いやだいやだ』『どうぞのいす』『きんぎょがにげた』などは2歳児の発達に合った絵本です。

Q2:2歳児はイヤイヤ期で落ち着いて絵本を聞いてくれません。どうしたらいいですか?

A2: 無理に最後まで読ませる必要はありません。1日5分でも十分効果があります。子どもが自分でページをめくったり、好きな場面だけ読むのも大切な体験です。

Q3:絵本の読み聞かせは学習にもつながりますか?

A3: はい。語彙の急増期である2歳児にとって絵本は言葉の発達を促し、集中力や想像力も育てます。ストーリーを理解する力は、のちの学習態度や社会性の基盤となります。


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