「自己教育力」とは?自分から学び続ける子どもを育てる
子どもの教育というと、
「何を教えるか」
「どこまでできるようにするか」
に目が向きがちです。
しかし、子どもが成長し、大人になってからも役立つのは、教えてもらった知識だけではありません。
自分から「知りたい」と思い、自分で考え、学び続ける力。
それが、今回取り上げる「自己教育力」です。
自己教育力とは
自己教育力とは、簡単にいえば、自ら学ぼうとする意欲を持ち、自分で課題を見つけ、考え、学び続けていく力です。
文部科学省でも、以前から生涯学習の基礎として「自己教育力」の育成が重視されてきました。学校教育には、基礎的な知識を身につけるだけでなく、「自ら学ぶ意欲や態度」を育てる役割があるとされています。
つまり、
「先生に言われたから勉強する」
だけではなく、
「なぜだろう?」
「もっと知りたい」
「自分で調べてみよう」
と、自分から学習を進められるようになることが大切なのです。
「教えてもらう教育」だけではなく「自ら学ぶ教育」へ
もちろん、学校で先生から知識を教えてもらうことは、とても大切です。
読み書きや計算をはじめ、社会で生きていくための基礎となる知識や技能は、しっかり身につける必要があります。
しかし、これからは「教えてもらったことを覚える」だけでは十分ではありません。
社会や技術は変化し続けています。
学校を卒業したあとにも、新しい知識を学び、新しい状況に対応することが求められます。
文部科学省も、社会が大きく変化する中では、学校教育を終えたあとも生涯にわたって学習を続けることが重要だとしています。
だからこそ、子どもの頃から、
「誰かに教えてもらわなければ学べない」ではなく、「自分から学べる」
という力を育てることが重要なのです。
変化の激しい時代だからこそ必要な力
今の子どもたちが大人になる頃、社会がどのようになっているのかを正確に予測することはできません。
新しい技術が生まれ、仕事の内容も変わり、今は存在しない課題に向き合うこともあるでしょう。
そのとき必要なのは、すでに知っている答えだけではありません。
分からないことに出会ったとき、
「調べてみよう」
「違う方法を試してみよう」
「失敗したけれど、もう一度やってみよう」
と考えられる力です。
文部科学省も、変化する社会に主体的に対応する能力や、自ら学び考える力を重視してきました。
自己教育力は、単なる勉強の技術ではなく、変化する社会の中で自分自身を成長させ続けるための力ともいえます。
※参考(文部科学省)生涯学習と学校
失敗できることも、自己教育力の一つ
自己教育力を育てるうえで、私たちが特に大切にしたいのが「失敗」です。
子どもが何かに挑戦するとき、大人はつい、
「こうした方がいいよ」
「それでは失敗するよ」
と先回りしてしまいます。
しかし、自分で考え、実際に試し、うまくいかなかった経験から、
「どうしたらできるだろう?」
ともう一度考える。
この過程にこそ、大きな学びがあります。
失敗しない子どもを育てるのではなく、失敗しても、そこから考えてもう一度挑戦できる子どもを育てる。
文部科学省でも、失敗や挫折を経験しながら試行錯誤し、前向きに挑戦することが、自立につながる重要な経験として示されています。
幼児期から育てたい「学びたい」という気持ち
自己教育力は、小学生になって勉強を始めてから突然身につくものではありません。
その土台は、幼児期の遊びや生活の中から育っていきます。
例えば、
虫を見つけて「これは何だろう?」と思う。
積み木が倒れて「どうすれば高く積めるかな」と考える。
できなかったパズルを、向きを変えながら何度も試してみる。
絵本を読んで「このあとどうなるの?」と興味を持つ。
こうした経験の中には、
興味を持つ → 考える → 試す → 失敗する → 工夫する → もう一度試す
という、学習の基本となる流れがあります。
文部科学省も、幼児期の教育を生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものと位置づけています。
リコポ「学びの土台プログラム」が目指すもの
私たちリコポが目指しているのも、単に「今できること」を増やす教育ではありません。
「リコポ 学びの土台プログラム」では、文字や計算を早く覚えさせることだけを目的とはしていません。
その子どもの発達や興味を見ながら、
自分からやってみたいと思うこと。
自分で考えること。
分からなくても試してみること。
失敗を必要以上に恐れないこと。
そして、できなかったときにもう一度挑戦すること。
こうした将来の学びを支える土台を育てることを大切にしています。
私たちが目指しているのは、
「教えてもらったからできる子」ではなく、「自分から学べる子」。
幼児期に身につけてほしいのは、大量の知識だけではありません。
「知りたい」
「やってみたい」
「失敗したけれど、もう一回やってみよう」
という気持ちです。
その小さな積み重ねが、やがて学校での学習を支え、さらに大人になってからも自分自身を成長させ続ける「自己教育力」につながっていきます。
生涯にわたって学び続けられる人になるために、まずは学ぶことを楽しめる子どもを育てる。
それが、幼児教育で大切にしたい視点の一つなのです。
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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)