ナニーの歴史
乳母や教育係は、なぜ歴史に影響を与えてきたのか
ベビーシッターやナニーという言葉を聞くと、多くの人は「子どもを預かる仕事」を思い浮かべるかもしれません。
しかし歴史を振り返ると、子どもの養育を担う存在は単なる世話係ではありませんでした。
王や皇帝、将軍の幼少期には必ずと言ってよいほど、乳母や教育係が存在します。
そして彼らは子どもの人格形成や価値観に影響を与え、ときには政治や歴史にも影響を及ぼしました。
子どもに最も近い場所にいる大人が、その子どもの人生に影響を与える。
それは決して特別なことではなく、むしろ自然なことなのかもしれません。
日本史、中国史、西洋史を見ていくと、
「子どものそばで育ちを支えた人物」が歴史に影響を与えた例は少なくありません。
今回は、歴史の中で活躍した乳母や教育係を紹介しながら、
ナニーという存在の意味を考えてみたいと思います。
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乳母という存在
子どもに最も近い大人
古代から近世にかけて、王族や貴族の家庭では母親が直接子育てをすることは少なく、乳母や養育係が子どもを育てることが一般的でした。
乳母の役割は母乳を与えることだけではありません。
子どもの生活を支え、日常を共に過ごし、幼い心の拠り所となる存在でした。
幼い子どもにとって、乳母は
- 最も長い時間を共に過ごす大人
- 最も身近で信頼できる存在
になることが多かったのです。
特に王族や貴族の家庭では、将来国家を担う人物を育てる必要があります。
そのため幼少期から教育や生活環境が重視され、乳母や教育係は
子どもの成長を支える重要な役割を担っていました。
こうした存在が、歴史の中で大きな影響を持つようになることも珍しくありませんでした。
日本史
春日局 ― 将軍を育てた乳母
日本史で乳母として最も有名な人物の一人が春日局です。
彼女は江戸幕府三代将軍
徳川家光
の乳母でした。
家光は江戸幕府の政治体制を安定させた重要な将軍です。
参勤交代制度を整備し、大名統制を強化することで幕府の支配体制を確立しました。
しかし家光の幼少期は決して順風満帆ではありませんでした。
父の徳川秀忠との関係や、後継問題などがあり、将軍継承には緊張がありました。
その中で家光を守り、支えたのが春日局でした。
彼女は家光の立場を守り、将軍後継としての地位を確立させるために奔走します。
その功績により、春日局は大奥の中で大きな権力を持つ存在となりました。
乳母という立場でありながら政治にも影響を持つようになった春日局は、
乳母が歴史に影響を与えた代表的な例と言えるでしょう。
中国史
客氏 ― 皇帝の乳母が政治を動かした例
客氏
https://ja.wikipedia.org/wiki/客氏
中国史にも、乳母が歴史に影響を与えた例があります。
彼女は明王朝の皇帝
天啓帝
https://ja.wikipedia.org/wiki/天啓帝
の乳母でした。
天啓帝は幼い頃から客氏に育てられ、彼女を非常に信頼していました。
そのため皇帝となった後も、客氏は宮廷の中で特別な存在となります。
さらに客氏は宦官の
魏忠賢
https://ja.wikipedia.org/wiki/魏忠賢
と結びつき、宮廷政治にも影響を持つようになりました。
官僚人事や政治にまで影響を及ぼす存在となった客氏は、
明末の政治混乱の一因として語られることもあります。
この例は、乳母が皇帝にとってどれほど近い存在であったかを示しています。
西洋史
ルイ14世の乳母
ルイ14世
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルイ14世_(フランス王)
フランスの太陽王として知られるルイ14世も、乳母によって育てられました。
彼はヴェルサイユ宮殿を建設し、絶対王政を確立し、フランスをヨーロッパ最大級の強国へと導いた人物です。
当時のヨーロッパ王室では、王妃が直接授乳することはほとんどなく、乳母が育児を担うことが一般的でした。
乳母は生活習慣や日常の環境を整える存在であり、
幼少期のこうした環境は人格形成にも影響を与えると考えられています。
歴史上の偉大な王であっても、その幼少期には必ず支える存在がいたのです。

教育係という存在
アリストテレスとアレクサンドロス大王
乳母だけでなく、教育係もまた歴史に影響を与えてきました。
古代ギリシャの哲学者
アリストテレス
https://ja.wikipedia.org/wiki/アリストテレス
彼はマケドニア王国の王子であった
アレクサンドロス大王
https://ja.wikipedia.org/wiki/アレクサンドロス3世
の教育係を務めました。
アレクサンドロス大王は後にペルシャ帝国を征服し、ギリシャ文化を広め、ヘレニズム時代を生み出します。
アリストテレスは哲学、倫理、政治などを教え、
その思想は大王の価値観にも影響を与えたといわれています。
この例は、幼少期の教育環境が
その人物の世界観や考え方に影響を与える可能性を示しています。
ヨーロッパの教育係
ガヴァネスという存在
ヨーロッパでは乳母とは別に
**ガヴァネス(governess)**という職業がありました。
ガヴァネスは上流家庭で雇われる女性の家庭教師です。
子どもに読み書きや礼儀作法、音楽、外国語などを教える役割を担いました。
ナニーが生活を支える存在だとすれば、
ガヴァネスは教育を担う存在と言えるでしょう。
この職業は19世紀のイギリス社会で広く知られており、文学作品にも多く登場します。
「サウンド・オブ・ミュージック」のガヴァネス
ガヴァネスをイメージしやすい作品として有名なのが
サウンド・オブ・ミュージック
https://ja.wikipedia.org/wiki/サウンド・オブ・ミュージック
この物語の主人公マリアは、トラップ家の子どもたちの家庭教師として雇われます。
最初は厳格な家庭でしたが、マリアは歌や遊びを通して子どもたちの心を開いていきます。
この作品は、教育係が子どもの人生に影響を与える存在であることを象徴する物語とも言えるでしょう。
現代のナニー文化
ナニー文化は現代でも続いています。
特にイギリスでは、王室を含め多くの家庭でナニーが子育てを支えています。
ナニーは単なる世話係ではなく、
- 子どもの生活を支える
- 成長を見守る
- 基本的な教育を行う
存在です。
つまりナニーとは、
子どもの成長を支えるパートナーと言えるでしょう。
ナニーという存在
歴史を振り返ると、乳母や教育係は単なる世話係ではありませんでした。
子どものそばで生活を共にし、
- 安心感を与える
- 人格形成に関わる
- 学びや価値観に影響を与える
存在でした。
そしてその子どもが将軍や皇帝、王となり、歴史を動かしていくこともあります。
子どものそばで成長を支える存在が、
その人の人生に影響を与える。
これは歴史を通して何度も見られる事実です。
私たちが大切にしていること
歴史の中で見てきたように、
子どものそばで成長を支える存在はとても大切な役割を持っています。
私たちリコポ幼児教育でも、その考えを大切にしています。
私たちは単に子どもを預かるだけのベビーシッターではありません。
- 子ども一人ひとりの性格や成長を理解する
- ご家庭の悩みに寄り添う
- 保護者の方の相談を聞く
- その子に合った教育プランを考える
こうした関わりを通して、子どもの成長を支えたいと考えています。
子どもにはそれぞれ個性があり、成長のペースも違います。
だからこそ、その子に合った関わりが大切です。
歴史を見ても、子どものそばで支える存在が大きな影響を与えてきました。
ナニーとは単なる「預かり」ではなく、
子どもの育ちを支える存在なのです。
今日のおさらいQ&A3問
Q1. ナニーとベビーシッターは何が違うのですか?
一般的なベビーシッターは「子どもを預かること」が中心ですが、ナニーは家庭に長く関わりながら子どもの生活や成長を支える存在です。欧米では教育やしつけを含めた役割を担うことも多く、子どもの人格形成に関わる重要な存在とされています。
Q2. 乳母や教育係は本当に歴史に影響を与えてきたのでしょうか?
はい。歴史には多くの例があります。徳川家光の乳母である春日局、明王朝の皇帝に仕えた客氏など、乳母が政治に影響を与えた例もあります。また古代ギリシャではアリストテレスがアレクサンドロス大王の教育係を務めるなど、教育係が歴史的人物の思想形成に関わった例も知られています。
Q3. 幼児期の関わりは本当に将来に影響するのでしょうか?
幼児期は人格形成の基礎が育つ重要な時期とされています。子どもに最も近い大人との関わりは、安心感や好奇心、学びへの姿勢にも影響を与えることがあります。そのため幼児期の環境や関わり方は、子どもの成長にとって大切な要素の一つと考えられています。
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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)