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友だち関係は、子どもの「心の筋力」を育てる

友だち関係は、子どもの「心の筋力」を育てる

― 仲間との関わりが、レジリエンス(立ち直る力)を強くする ―

「友だちとうまく遊べていない気がする」
「けんかばかりしていて大丈夫?」
「負けるとすぐに落ち込む」

子どもの仲間関係について、こうした不安を抱く保護者の方は少なくありません。
特に、集団生活が始まる幼児期から学童期にかけては、友だち関係=心配の種になりやすいものです。

けれど教育の視点から見ると、仲間との関わりは
子どものレジリエンス(立ち直る力)を育てる、極めて重要な土台でもあります。

本記事では、
・子どもが仲間と自分を比べる意味
・性格が環境で変わる理由
・けんかや相性の悪さの教育的価値
・仲間関係とレジリエンスの関係

について、幼児教育の視点から整理していきます。

目次

・仲間と比べることで「自分」を知る子ども
・環境によって性格は変わる
・仲間関係が心を安定させる理由
・人を見る目は、仲間関係の中で育つ
・競争と助け合いがレジリエンスを育てる


子どもは仲間と自分を比べて「自分」を知る

子どもは、生まれたときから「自分」を客観的に理解できるわけではありません。
最初は、周囲との比較を通して少しずつ自分を知っていきます

仲間との比較が生む「メタ認知」

友だちと遊ぶ中で、子どもは次のような経験を重ねます。

・あの子は走るのが速い
・自分はブロックが得意
・同じことをしても、反応が違う

こうした比較を通して育つのが、メタ認知(自分を客観的に見る力)です。

メタ認知は、
・感情のコントロール
・失敗から学ぶ力
・立ち直る力

の基盤になります。
つまり、仲間関係は単なる「遊び」ではなく、心の認知能力を鍛える場なのです。

※メタ認知の詳しい記事です。
 子どもの未来を変える「メタ認知」とは?幼児期から育む最強の学習力


環境によって人の「性格」は変わる

ここで重要なのが、気質と性格の違いです。

気質は変わらない、性格は変わる

気質とは、生まれ持った感じ方や反応の傾向です。
たとえば、

・刺激に敏感かどうか
・新しい環境に慣れる速さ
・感情の切り替えやすさ

これは一生変わりません。

一方で、性格は
気質を土台に、環境との関わりの中で形成されるものです。

例えば、 

同じ「慎重な気質」を持つ子でも、

・安心できる仲間関係の中では
 → 思慮深く、落ち着いた性格に
・否定や孤立が続くと
 → 消極的で自信を失いやすい性格に

このように、仲間関係の質が性格形成に大きく影響します。

※気質と性格、嗜好についてはこちらの記事をご参考に
 「この子、育てにくい?」と悩む前に


良好な仲間関係が、子どもの心を安定させる

人は誰でも、「自分の居場所がある」と感じることで心が安定します。
子どもにとって、その居場所の一つが仲間関係です。

・受け入れてもらえる
・認められる
・必要とされる

こうした経験は、自己肯定感を育て、精神的な安定につながります。

「合わない相手」との関係も学びになる

一方で、すべての友だちと仲良くできるわけではありません。
相性の合わない相手、価値観の違う相手も必ず存在します。

このとき子どもは、

・距離の取り方
・断り方
・我慢と主張のバランス

を学びます。
これは、大人になってからの人間関係にも直結する重要な力です。


人を見る目は、仲間関係の中で育つ

よい関係をつくる力、けんかも大切な経験

仲間関係では、衝突も避けられません。
けんかはネガティブに捉えられがちですが、教育的には非常に価値があります。

・自分の気持ちを伝える
・相手の気持ちを知る
・折り合いをつける

これらは、実体験なしには身につきません。

※時にはけんかも重要です。
 幼児期のけんかは必要?「ぶつかり合い」から育つ社会性と心の成長

大人が友だちを選別しないことの意味

大人が
「この子とは遊ばないほうがいい」
と先回りして選別してしまうと、子どもは人を見る力を育てる機会を失います。

もちろん危険な関係から守ることは必要ですが、
基本的には、

・どう感じたか
・どう付き合うか

を子ども自身に判断させることが、長期的には大きな力になります。

自己主張と自己抑制

仲間との関係がレジリエンスを育てる

競争は「負けたくない」という感情を生む

仲間との関わりの中で、子どもは競争を経験します。

・負けて悔しい
・次は勝ちたい
・もっと上手くなりたい

この「負けたくない」という感情は、
レジリエンスの原動力になります。

重要なのは、勝つことではありません。
負けても立ち上がる経験を積むことです。

助け合いが「支え合う力」を育てる

一方で、仲間関係には助け合いもあります。

・困ったときに助けてもらう
・自分が誰かを助ける

この経験は、
「一人で立ち直れなくてもいい」
という安心感を育てます。

レジリエンスとは、
一人で強くなることではなく、支えを活かして立ち直る力でもあるのです。


仲間関係は「心のトレーニングの場」

仲間との関係は、楽しいだけのものではありません。
悔しさ、不安、衝突、比較。
さまざまな感情が生まれます。

しかし、だからこそ仲間関係は、
子どもの心を鍛え、回復力を育てる最高の学びの場になります。

大人ができることは、
完璧な人間関係を用意することではなく、
子どもが経験から学べる環境を支えることです。

参考:子どもの仲間関係、幸福、学業成績:学力の媒介的役割(PMC)


パパママからよくある質問3つ

Q1.友だちと比べることは、子どもの自信を下げてしまいませんか?

→比べること自体が問題なのではありません。
仲間との比較を通して、子どもは「自分は何が得意で、何が苦手か」を知り、メタ認知を育てていきます。大切なのは、大人が「優劣」で評価しないこと。違いを知る経験が、自分を受け入れる力につながります。


Q2.けんかが多いのですが、無理に仲直りさせた方がよいのでしょうか?

→けんかは、相手との距離感や気持ちの伝え方を学ぶ大切な経験です。
大人がすぐに解決してしまうよりも、「どう思ったのか」「どうしたかったのか」を言葉にする手助けをすることで、関係を調整する力が育ちます。けんか=悪いことではありません。


Q3.負けず嫌いな性格は、レジリエンスにとって良いのでしょうか?

→「負けたくない」という気持ちは、立ち直る力の原動力になります。
ただし、勝ち負けだけに価値を置くと折れやすくなることもあります。
挑戦したこと・努力したことを認める関わりが、競争を前向きなレジリエンスにつなげます


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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)

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