子どもを「あまやかしすぎるライン」はどこか?
「最近、ずっと子どもがくっついてくるんです」
「甘やかしすぎじゃない?と周りに言われて、不安になる」
親の姿が見えないと泣き叫ぶ。
何をするにも「ママと一緒がいい」と言って離れない。
少しのことでも、すぐに助けを求めてくる。
その姿を見て、
「もっと我慢させた方がいいのかな」
「自立を妨げているのでは?」
と迷いが生じるのは、よくわかります。
この記事では、「子どもをあまやかしすぎるラインはどこにあるのか」を、
アタッチメント(愛着)と安全基地の考え方を軸に整理していきます。
結論から言えば、大切なのは
応えるか・突き放すかではなく、“一貫した枠”を持てているかどうかです。
目次
- くっついてばかりの子どもに、不安を感じるとき
- 「くっつく」は多くの子に見られる自然な姿
- 子どもは何を求めてしがみついているのか
- 安全基地とアタッチメントの視点
- あまやかしにならないためのアプローチ
- 応え続けることで、くっつきは減っていく
- 一貫性を失うことが、子どもを最も迷わせる
- 「あまやかし」と「支え」の境界線
1. くっついてばかりの子どもに、不安を感じるとき
子どもが一日中くっついてくると、かわいさと同時に、しんどさも生まれます。
家事が進まない、トイレにもゆっくり行けない。
そんな中で、周囲から
「それ、甘やかしすぎじゃない?」
と言われると、心が揺れます。
本当は応えてあげたい。
でも、このままでいいのか分からない。
この葛藤こそ、多くの親が通る道です。
2. 「くっつく」は多くの子に見られる自然な姿
まず大前提として、後追いやしがみつきは、多かれ少なかれ誰にでも見られる発達の一部です。
子どもは成長の過程で、
「安心できる人」と「自分の世界」を行き来しながら発達していきます。
特に不安が強い時期や、環境の変化があった時期には、
再びくっつきが強くなることも珍しくありません。
助けを求める行動も、
「自分ではどうしていいか分からない」
「誰かに支えてほしい」
という、正直なサインであることが多いのです。
※子どもの「安全基地」をつくることは子どもの成長、挑戦心にとってもとても大事です。
「アタッチメント(愛着)」について—子どもの“心の土台”になる力
非認知能力は「安定したアタッチメント」から育つ
3. 子どもは何を求めてしがみついているのか
「ママと一緒がいい」という言葉を、
「依存」「甘え」とだけ捉えてしまうと、見誤ります。
それは、
・安心して挑戦したい
・見守っていてほしい
・応援してほしい
そんな気持ちの表れかもしれません。
子どもは、安心が確保されているときにこそ、外へ向かう力を発揮します。
くっつく行動は、次の一歩のための準備段階であることも多いのです。
4. 安全基地とアタッチメントの視点
この考え方の土台にあるのが、アタッチメント理論です。
アタッチメント理論を提唱した ジョン・ボウルビィ は、
子どもには「安全基地(セキュア・ベース)」が必要だと述べました。
安全基地とは、
・不安になったら戻れる
・安心を補充できる
・また挑戦に向かえる
そんな拠点です。
子どもが「いざとなれば戻れる」と分かっているとき、
世界を探索する勇気が生まれます。
逆に、戻れる場所が不安定だと、子どもは離れることができません。

5. あまやかしにならないためのアプローチ
ルールを示す
安心感と同時に、行動の枠を示すことが大切です。
約束やルールから外れたときには、
「それはだめだよ」と、感情的にならずに伝えます。
ここで重要なのは、
叱ることではなく、枠を一定に保つことです。
取り組みを応援する
すぐに手を貸すのではなく、
「どうしたらできそうかな?」
「ここまでできたね」
と、一緒に考えたり、励ましたりします。
これは突き放しではありません。
支えながら任せるという関わりです。
安心感を与える
不安が強いときには、くっつかせてあげて構いません。
抱きしめる、声をかける、そばにいる。
そうした関わりが、感情の調整を助けます。
ここで無理に引き離すと、
子どもは「不安な時に頼れない」と学んでしまいます。
6. 十分に応え続ければ、くっつきは減っていく
意外に思われるかもしれませんが、
十分に応え続けた子ほど、くっつきは自然に減っていきます。
なぜなら、
「戻れる基地がある」
「困ったら助けてもらえる」
という見通しが立つからです。
子どもは、安心が足りないと何度も確認しに来ます。
安心が満たされると、外へ向かう力が育ちます。
※こちらもよろしければ参考に!
子どもの心を成長させる「よい」かかわり
7. 一貫性を失うことが、子どもを最も迷わせる
ここが1番重要です。
周囲の人の指摘や、自分の迷いから、
応じたり、応じなかったり。
日によって対応が変わることがあります。
しかし、これこそが子どもを最も混乱させます。
今日は甘えていい。
明日は突き放される。
この不確かさが、不安を強め、くっつきを固定化させます。
8. 「あまやかし」と「支え」の境界線
何でも許すこと、枠を示さないこと。
これは「あまやかし」と言えます。
一方で、
安心を与えつつ、行動の枠を示し、応援することは、
子どもの自立を支える関わりです。
大切なのは、
一貫した姿勢で、安全基地であり続けること。
迷いながらでも構いません。
ただ、日によって真逆の対応にならないよう、
「自分たちの軸」を意識することが、子どもの心を安定させます。
※こちらの記事と今回のものと比較してみてください。
かかわり過ぎに注意!愛着は「多ければ多いほどよい」わけではない
参考:Strange situation(アタッチメント理論の実証研究)ウィキペディア
パパママからよくある質問3つ
Q1. 子どもがいつも「ママと一緒」を求めるのは、甘やかしすぎでしょうか?
甘やかしとは限りません。不安が強い時期や環境の変化があると、子どもは安心できる存在に近づこうとします。必要な安心を十分に得られると、子どもは自然と離れていく力を育てていきます。
Q2. 自立のためには、我慢させた方がよい場面もありますか?
ありますが、「突き放す」こととは違います。ルールや行動の枠を示しつつ、取り組みを応援する関わりが大切です。不安が強い状態での我慢は逆効果になることもあります。
Q3. 周囲から「甘やかしすぎ」と言われて対応が揺れてしまいます。どうすればいいですか?
最も避けたいのは、応じたり応じなかったりする一貫性のない対応です。ご家庭なりの方針を決め、「安心感は与える」「行動の枠は守る」という軸を持つことが、子どもの心を安定させます。
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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)