ボディイメージの育成で解決する、子どものつまずき具体事例集
「食事が落ち着かない」
「トイレを嫌がる」
「体操やお遊戯を極端に嫌がる」
「集団行動になると急に難しくなる」
これらの困りごとを、
別々の問題として捉えていないでしょうか。
これまでの記事で、
・ボディイメージ
・平衡感覚
・触覚防衛反応
についてお伝えしてきました。
実はこれらは、それぞれ独立した能力ではありません。
むしろ、
この土台が育っていないと、生活のあらゆる場面で「うまくいかない」が連鎖する
という関係にあります。
※ボディイメージや平衡感覚について書いた記事です。
「身支度がうまくできない子」を、発達の視点から理解する
触られるのが苦手な子どもにどうアプローチするか
「関わりづらい子」ではなく、「感じ方が違う子」
本記事では、
「ボディイメージを育てることが、どうやって“日常の困りごと”の解決につながるのか」
を、具体的な事例とともに整理していきます。
目次
・なぜボディイメージの育成が重要なのか
・【事例①】食事でのつまずき
・【事例②】睡眠・排せつのつまずき
・【事例③】お遊戯・リズム運動が苦手
・集団行動・人間関係との深い関係
・「部分対応」ではなく「土台づくり」という視点
ボディイメージを育てることの重要性
― すべての困りごとの“共通土台” ―
ボディイメージとは、
自分の体をどこまで・どう動かせるかを、頭の中でイメージできる力です。
この力は、
運動だけでなく、
食事・排せつ・睡眠・遊び・集団行動
すべての土台になります。
さらに、
平衡感覚(姿勢やバランス)
触覚(心地よさ・不快さの感じ方)
とも密接につながっています。
つまり、
「困りごとが多方面に広がっている子ども」ほど、
土台となる感覚が十分に育っていない可能性が高いのです。
※詳しく書いた記事です。「ボディ・イメージ」とは?学びや自信を支える“身体の地図”
参考:不器用さはどこから?着替えや運動にも繋がる「ボディイメージ」とは(発達ナビ)
【事例①】食事でのつまずき
― 食べ方の問題ではありません ―
食べこぼしが多い・食器がうまく使えない
スプーンですくったはずなのに落ちる。
口に運ぶ途中でこぼれる。
食器をひっくり返す。
これは、
**「だらしない」「集中していない」**のではなく、
手と口の距離・力加減を正確にイメージできていない
=ボディイメージの未発達が関係していることがあります。
偏食が強い
特定の食感を極端に嫌がる。
柔らかいもの、べたつくものを拒否する。
これは、味の問題ではなく、
触覚防衛反応が背景にあるケースが少なくありません。
本人にとっては「嫌い」ではなく、
**「耐えられない感覚」**なのです。
立ち歩く・食べ物をいじる
食事中に席を立つ。
食べ物を触って遊ぶ。
これはしつけの問題というより、
平衡感覚の低反応や
触覚の鈍麻による自己刺激行動として説明できることがあります。
体が刺激を求めている状態です。
【事例②】睡眠・排せつのつまずき
― 自立が進まない理由は「気持ち」だけではない ―
おむつがなかなか外れない
排せつの感覚に気づきにくい。
不快感をあまり訴えない。
これは、
触覚の鈍麻や
触覚防衛反応の両方が関係することがあります。
「気持ち悪い」「スッキリした」
という体感が弱いと、自立は進みにくくなります。
トイレをうまく使えない
便座に座ると不安定。
姿勢が崩れる。
力の入れ方が分からない。
これは、
姿勢不安と
ボディイメージの未発達が大きく関係しています。
トイレを嫌がる
暗い、冷たい、音が怖い。
座る感触が嫌。
これらは典型的な
触覚防衛反応のサインです。
【事例③】お遊戯・リズム運動が苦手
―「運動神経」だけで判断しないでください ―
体操が苦手
動きを真似できない。
タイミングがずれる。
これは、
自分の体をどう動かしているかを把握できていない
=ボディイメージの未発達によるものかもしれません。
※注意点
一見できているように見える子でも、
動作を丸暗記(パターン化)しているだけの場合があります。
少し条件が変わると急にできなくなるのは、このタイプです。
友達とのお遊戯を嫌がる
手をつなぐのを嫌がる。
近づかれるのが苦手。
これは、
触覚防衛反応が関係しているケースが多くあります。
「恥ずかしい」「協調性がない」のではありません。
集団行動・人間関係にも深く関わるボディイメージ
ボディイメージが弱いと、
・距離感が分からない
・ぶつかりやすい
・順番待ちが苦手
・自分の位置を把握できない
といった形で、集団の中で困りやすくなります。
すると、
失敗が増え、
自信を失い、
「やらない」「避ける」
という行動につながっていきます。
ここでも問題は、
性格ではなく土台の感覚です。
「困りごと別対応」ではなく、「土台づくり」という考え方
食事は食事で。
トイレはトイレで。
体操は体操で。
そうした部分対応だけでは、根本解決にはなりません。
ボディイメージ・平衡感覚・触覚の土台を育てることで、
複数の困りごとが同時に楽になるケースは非常に多くあります。
子どもの困りごとは、
一つひとつがバラバラに見えて、
実は深いところでつながっています。
ボディイメージを育てることは、
「問題を直す」ことではなく、
子どもが楽に生きられる体の感覚を育てること。
それが結果として、
食事も、トイレも、遊びも、集団行動も、
少しずつ楽にしていきます。

パパママからよくある質問3つ
Q1.困りごとが多すぎて、何から対応すればいいのか分かりません。
一つひとつ個別に対処しようとすると、保護者も子どもも疲れてしまいます。
食事・排せつ・遊び・集団行動に共通して関わるのが、ボディイメージや感覚の土台です。土台から整えることで、複数の困りごとが同時に楽になるケースは少なくありません。
Q2.食事やトイレの問題も、運動や感覚と関係があるのでしょうか?
はい、深く関係しています。
食器操作や姿勢保持、排せつ時の感覚の気づきには、ボディイメージ・平衡感覚・触覚の働きが不可欠です。「生活習慣の問題」と捉えるよりも、体の感じ方の発達として見ることで、適切な支援が見えてきます。
Q3.今は小さな困りごとですが、様子見で大丈夫でしょうか?
年齢とともに自然に楽になることもありますが、困りごとが複数の場面に広がっている場合は注意が必要です。早い段階で土台となる感覚を育てておくことで、将来の学習・集団生活へのつまずきを予防できることも多くあります。迷ったときは、相談すること自体が前向きな一歩です。
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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)