子どものけんかは成長のチャンスだ!
子どものけんかは成長のチャンス?年齢別の特徴と親の関わり方をわかりやすく解説
子ども同士で遊んでいると、どうしても起こるのがもめごとやけんかです。
おもちゃの取り合い、順番争い、きつい言い方――大人から見ると、つい止めたくなる場面も多いものです。
ですが、子どものけんかは、ただ困った出来事ではありません。そこには、相手の気持ちを知ること、自分の思いを伝えること、我慢すること、ルールを覚えることなど、人間関係の土台になる学びがたくさん詰まっています。幼児期の友だちとの関わりは、思いやりや社会性を育てる大切な場でもあります。
目次
- 子どものけんかは悪いことばかりではない
- 3歳児に多いけんかの特徴
- 5〜6歳になるとけんかはどう変わる?
- けんかを通して子どもが学ぶこと
- 大人ができる関わり
子どものけんかは悪いことばかりではない
幼児期のけんかは、子どもが人と関わる中で自然に起こるものです。友だちと遊ぶようになるほど、「自分の思い」と「相手の思い」がぶつかる場面は増えます。アメリカ小児科学会の保護者向け情報でも、子ども同士はおもちゃを取り合ったり、言いつけ合ったり、からかったりしやすく、衝突は成長の中でよく見られるとされています。
大切なのは、けんかをゼロにすることではなく、その経験を通して何を学べるかです。子どもは衝突の中で、「相手にも気持ちがある」「思い通りにならないことがある」「自分の言い方で相手が悲しむことがある」と、少しずつ理解していきます。感情の理解が高い子ほど、友だちとの対立場面でよりよい解決方法を取りやすいことも報告されています。
参考:子どもの感情理解が仲間との葛藤解決戦略に与える影響(PMC)
3歳児に多いけんかの特徴
3歳前後の子どもは、まだ「相手の立場に立って考える力」が発達の途中です。そのため、遊びの中ではまず自分の気持ちが前に出やすく、「これ、ぼくの」「いやだ、貸さない」といった形でぶつかりやすくなります。CDCも、4歳ごろまでは大人が「ことばを使う」「おもちゃを共有する」「順番を守る」といった遊び方を教えていくことが大切だと案内しています。
この時期によく見られるのが、おもちゃを相手から遠ざける、ぎゅっと放さない、自分のそばに抱え込むといった行動です。まだ言葉でうまく調整するよりも、まず“物を守る”形で自分の気持ちを表すのです。2〜3歳ごろの子どもは、自分の興味のあるものをなかなか手放せず、取り合いになりやすいことが知られています。
もちろん、これはわがままだからではありません。まだ「貸して」「あとでね」「一緒に使おう」といった調整の力が十分ではないからです。大人から見ると小さな取り合いでも、子どもにとっては“自分の大事な世界を守る真剣勝負”のようなもの。3歳児のけんかは、まずこの発達段階を理解して受け止めることが出発点です。

5〜6歳になるとけんかはどう変わる?
5〜6歳ごろになると、けんかの形は少し変わってきます。体で押し合うだけでなく、言葉で言い返す、文句を言う、自分の言い分を通そうとする場面が増えてきます。CDCでは、5歳ごろの社会性の発達として「遊びの中でルールに従う」「順番を守る」が挙げられており、この時期はルールを意識しながら友だちと関わる力が育つ段階です。裏を返せば、ルールや順番があるからこそ、それをめぐる言い争いも起こりやすくなります。
また、言葉の力が伸びるぶん、子どもは相手を傷つけるようなことも口にしやすくなります。大人なら気を遣って飲み込む言葉でも、子どもはまだ加減がわかりません。ですが、それは性格が悪いというより、「言葉には相手の心を動かす力がある」ことを、失敗しながら学んでいる途中だと言えます。4歳ごろから「言葉を使って問題に向き合うこと」を大人が教えていく必要があるのは、まさにこのためです。
つまり、5〜6歳のけんかは、幼いころの単純な取り合いよりも少し複雑です。けれどそのぶん、子どもは「どう言えば伝わるか」「どこまで言うと相手が嫌がるか」「自分ばかりが正しいわけではない」といった、より深い人間関係の学びに近づいていきます。
※関連する記事です。
幼児期のけんかは必要?「ぶつかり合い」から育つ社会性と心の成長
けんかを通して子どもが学ぶこと
けんかには、もちろんしんどさもあります。ですが、その中には幼児期にとても大切な学びがあります。
まずひとつは、相手を理解することです。自分は楽しいつもりでも、相手は嫌だった。自分は先に使いたかったけれど、相手も同じだった。そうしたすれ違いを経験することで、子どもは少しずつ「相手にも考えや気持ちがある」と知っていきます。友だち関係は、家族以外との関係の中で共感性を育てる大切な場だとされています。
次に学ぶのは、人にはいろいろな性格があることです。すぐ譲れる子もいれば、慎重な子もいます。言いたいことをはっきり言う子もいれば、言えずに泣いてしまう子もいます。けんかは、そうした違いに出会う場でもあります。子どもは友だちとの衝突を通して、「みんな自分と同じではない」と体で理解していきます。
さらに、ルール、コミュニケーション、我慢する力も育ちます。順番を待つ、相手の話を聞く、言いすぎたら謝る、やりたい気持ちを少し抑える――こうした力は、最初からできるものではありません。遊びの中のもめごとを繰り返しながら、少しずつ身についていくものです。幼児期の社会性や感情調整の力は、その後の園や学校での適応とも深く関わることが知られています。
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子どもの「規範意識」をどう育てる?自由とルールのバランスが大事
大人ができる関わり方
では、大人はどう関わればよいのでしょうか。まず大切なのは、すぐに全部を裁こうとしないことです。危険がない場面なら、少し見守ることにも意味があります。子ども自身が「どうしよう」「何て言おう」と考える時間は、コミュニケーションの力を育てます。大人が毎回すぐ答えを出してしまうと、子どもは自分で関係を調整する経験を積みにくくなります。
ただし、見守るだけでよいわけではありません。たとえば手が出る、強い言葉が続く、どちらかが一方的に追い詰められている、というときは大人が入る必要があります。そのときは「だめ!」だけで終わるより、“何が嫌だったのか”“どう言えばよかったか”を言葉にしてあげることが大切です。小児科学会の保護者向け情報でも、「使うのは手ではなく言葉」と伝え、簡単な解決策を一緒に考えることが勧められています。
また、大人は勝ち負けを決める人ではなく、気持ちを整理する手助けをする人でありたいところです。
「使いたかったんだね」
「先に取られて悔しかったね」
「でも、相手も使いたかったんだね」
このように両方の気持ちを言葉にしていくと、子どもは自分の感情だけでなく、相手の気持ちにも目を向けやすくなります。こうした積み重ねが、思いやりの芽を育てていきます。
そして最後に、うまく言えたとき、待てたとき、譲れたときは、しっかり認めてあげることです。けんかを減らすために必要なのは、失敗だけを注意することではなく、うまく関われた瞬間を見つけて伝えることです。協力や歩み寄りをほめることは、次のよりよい関わりにつながります。
パパママからよくある質問3つ
Q1. 子どものけんかは、すぐ止めたほうがいいですか?
危険がない場合は、すぐに大人が結論を出さず、少し見守ることにも意味があります。子ども自身が相手の気持ちや自分の伝え方を考える時間になるからです。ただし、手が出る、一方的に傷つける言葉が続く、どちらかが強く追い詰められている場合は、大人が入る必要があります。
Q2. 3歳児と5〜6歳児では、けんかの仕方は違いますか?
違います。3歳ごろは、おもちゃを遠ざける、放さないなど、物を守る形で気持ちを表しやすい時期です。5〜6歳になると、言葉で言い返したり、自分の言い分を主張したりと、けんかがより複雑になります。これは言葉や社会性が育ってきた証でもあります。
Q3. けんかを通して、子どもは何を学びますか?
相手の気持ち、いろいろな性格の人がいること、ルールを守ること、自分の気持ちを伝えること、そして我慢することを学びます。けんかは大変な場面ですが、人間関係を築く力を育てる大事な経験でもあります。
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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)