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子どもの言葉の育ち方 有意味語から文へ

子どもの言葉の育ち方 有意味語から文へ

三項関係・初語・語彙爆発・文法の流れ

子どもの言葉は、ある日突然「文」として出てくるわけではありません。
大人と同じものを見る経験、初めて意味のある言葉を話す経験、単語が増える時期、そして二語文・助詞・助動詞へと、少しずつ段階を踏んで育っていきます。
今回は、「有意味語から文へ」という流れを、保護者の方に分かりやすく整理します。

※言語についてはこちらの記事も参考にしてください。
 言葉の発達について ー子どもの言葉は「聞く力」からまず育つ 子どもの言葉の発達には年齢ごとの目安がある


目次

  1. 有意味語から文へ進むまでの全体像
  2. 9カ月頃:三項関係が言葉の土台になる
  3. 12〜15カ月頃:有意味語の出現
  4. 18〜24カ月頃:文法の出現
  5. 30カ月頃:助動詞の多様化・複文使用へ
  6. 保護者が気を付けたいこと
  7. 家庭でできる具体的な関わり方

1. 有意味語から文へ進むまでの全体像

子どもの言葉の発達には個人差があります。
同じ1歳でも、よく声を出す子、慎重に聞いている子、身振りでたくさん伝える子など、姿はさまざまです。

そのため、年齢はあくまで「目安」として見ることが大切です。
厚生労働省関連資料でも、意味のある1語は14〜18カ月頃、2語文は2歳頃など、幅をもった発達の目安として示されています。

時期の目安主な成長内容
9カ月頃三項関係大人・子ども・物がつながる
12〜15カ月頃有意味語の出現初語が出始める、少しずつ語彙が増える
18〜24カ月頃文法の出現語彙爆発、語結合、助詞・助動詞の芽生え
30カ月頃表現の広がり助動詞が増える、複文を使い始める

言葉の発達を見るときは、単語の数だけで判断するのではなく、
「人と関わる力」「伝えたい気持ち」「聞いて理解する力」「経験と言葉の結びつき」を合わせて見ていくことが大切です。


2. 9カ月頃:三項関係が言葉の土台になる

三項関係とは?

三項関係とは、簡単にいうと、
「子ども」「大人」「物・出来事」の3つがつながる関係のことです。

たとえば、赤ちゃんが犬を見ます。
そのあと、お母さんやお父さんの顔を見ます。
大人が「ワンワンいたね」と声をかけます。
赤ちゃんがもう一度犬を見る。

このとき、赤ちゃんはただ犬を見ているだけではありません。
「自分が見ているものを、大人も一緒に見てくれている」
という経験をしています。

このように、大人と子どもが同じものに注意を向けることは共同注意とも呼ばれ、おおよそ9カ月頃から見られると説明されることがあります。

※こちらを参考にしてください。「共同注意」で育つ! 幼児教育に欠かせない親子のまなざし共有


なぜ三項関係が言葉につながるのか

言葉は、物の名前をただ暗記するだけでは育ちません。

子どもが何かを見て、
大人がそれに気づき、
「ボールだね」「落ちたね」「おいしいね」と言葉を添える。

このようなやりとりを通して、子どもは
目の前の経験と言葉を結びつけていきます。

たとえば、ボールを見たときに「ボール」という音が聞こえる。
ボールが転がったときに「ころころ」という言葉を聞く。
自分が指さしたものを大人が分かってくれる。

こうした経験の積み重ねが、初語や語彙の発達につながっていきます。

こどもの三項関係

3. 12〜15カ月頃:有意味語の出現

有意味語とは?

有意味語とは、子どもが意味をもって使っている言葉のことです。

たとえば、

「マンマ」
「ワンワン」
「ママ」
「ブーブー」
「ねんね」

などです。

大人の発音と完全に同じでなくても構いません。
子どもがいつも同じ対象や場面に対して使っていれば、それは有意味語として見てよいことがあります。

たとえば、犬を見るたびに「ワンワン」と言う。
ごはんを見ると「マンマ」と言う。
車を見ると「ブーブー」と言う。

これは、子どもの中で
「音」と「意味」と「経験」がつながり始めているサインです。


初語とは?

初語とは、子どもが初めて意味をもって使う言葉です。
「ママ」「マンマ」「ワンワン」など、身近な人・食べ物・動物・乗り物・生活場面に関する言葉が出やすいです。

ただし、初語の時期には個人差があります。
12カ月頃から出る子もいますが、資料によっては意味ある1語の目安を14〜18カ月頃として示すものもあります。

ここで大切なのは、
「まだ言えないから遅れている」とすぐに決めつけないことです。

言葉として出ていなくても、
名前を呼ばれて振り向く、
「ちょうだい」が分かる、
指さしで伝える、
大人のまねをする、
絵本を見て反応する、
という姿があれば、言葉の土台は育っていることがあります。


語彙三語とは?

語彙三語とは、意味をもって使える言葉が3語ほど見られる状態です。

たとえば、

「ママ」
「マンマ」
「ワンワン」

のように、場面に応じていくつかの言葉を使い分け始めます。

この時期の語彙は、まだ少なくて当然です。
大人から見ると「たった数語」と感じるかもしれませんが、子どもにとっては大きな一歩です。

なぜなら、声が「音」から「意味のある言葉」へ変わってきているからです。
これは、言葉の世界への入口です。


4. 18〜24カ月頃:文法の出現

1歳半から2歳頃になると、言葉の発達がぐっと目立ってくることがあります。
この時期には、語彙が増え、単語と単語をつなげる力が育ち始めます。


語彙爆発とは?

語彙爆発とは、子どもの言葉の数が急に増えていくように見える時期のことです。

昨日まであまり話さなかったのに、
急に「これ」「ワンワン」「あった」「ない」「もっと」など、
使う言葉が増えたように感じることがあります。

語彙の目安については資料によって幅がありますが、24カ月頃には語彙が大きく増え、2語文へつながっていくと説明されることがあります。

ただし、ここでも単語数だけに一喜一憂しすぎなくて大丈夫です。
大事なのは、子どもが
「伝えたい」「分かってほしい」「自分で言ってみたい」
という気持ちを育てているかどうかです。


語結合とは?

語結合とは、単語と単語をつなげることです。

たとえば、

「ママ きた」
「ワンワン いた」
「もっと ちょうだい」
「ブーブー いった」
「パパ ねんね」

のような表現です。

これは、まだ大人のような完全な文ではありません。
しかし、子どもにとっては大きな成長です。

単語だけでなく、
「誰が」「何をした」
「何が」「どうなった」
「もっと」「ほしい」
という関係を表し始めているからです。

つまり、語結合は文の始まりです。


助詞使用とは?

助詞とは、「が」「を」「に」「で」「と」「の」など、言葉と言葉の関係を示すものです。

たとえば、

「ママが来た」
「ジュースを飲む」
「公園に行く」
「ブロックで遊ぶ」

のように使います。

1歳後半から2歳頃は、まだ助詞を正確に使えないことも多いです。
「ママ 来た」「これ ほしい」のように、助詞が抜けるのは自然な姿です。

この時期に大人ができることは、間違いを細かく直すことではありません。
子どもの言葉を受け止めたうえで、自然な形で言い直してあげることです。

たとえば、子どもが「ママ、ジュース」と言ったら、
「ジュースを飲みたいんだね」
と返します。

これだけで、子どもは自然に助詞の使い方を聞いて学んでいきます。


助動詞使用とは?

助動詞とは、言葉に意味を付け加える働きをするものです。

たとえば、

「食べたい」
「行かない」
「できた」
「している」
「見たい」
「やってみる」

などです。

助動詞が使えるようになると、子どもの表現はかなり豊かになります。

「食べる」だけでなく、
「食べたい」
「食べない」
「食べた」
「食べてる」
のように、気持ち・否定・過去・進行などを表せるようになっていきます。

これは、単に言葉が増えたというだけではありません。
子どもが、自分の気持ちや時間の流れを、少しずつ言葉で表そうとしている姿です。


5. 30カ月頃:助動詞の多様化・複文使用へ

2歳半頃になると、子どもの表現はさらに広がります。


助動詞が多様になる

この時期には、

「行きたい」
「やりたくない」
「できなかった」
「食べちゃった」
「見ている」
「持ってきて」

のように、助動詞を使った表現が増えていきます。

ここで大切なのは、子どもが
自分の気持ち、希望、拒否、経験、記憶を言葉で表そうとしていることです。

「イヤ」だけだった表現が、
「これ、やりたくない」
「ママと行きたい」
「もう一回したい」
のように、少しずつ具体的になっていきます。

保護者にとっては、自己主張が強くなったように感じる時期でもあります。
でもそれは、言葉で自分を表現する力が育っている証でもあります。


複文とは?

複文とは、文の中に文が入っているような表現です。

たとえば、

「ママが作ったごはん、おいしい」
「パパが買ってくれた車で遊ぶ」
「雨が降っているから、お外行かない」
「これ食べたら、絵本読む」

のような表現です。

複文が使えるようになると、子どもは
「理由」
「順番」
「条件」
「誰が何をしたか」
を少しずつ言葉で表せるようになっていきます。

もちろん、最初からきれいな文になるわけではありません。

「雨、だから、行かない」
「これ、食べたら、絵本」
のように、少し不完全でも問題ありません。

大人が意味をくみ取り、
「雨が降っているから、お外に行かないんだね」
「これを食べたら、絵本を読みたいんだね」
と返してあげることで、子どもは自然な文の形を聞いて学んでいきます。


6. 保護者が気を付けたいこと

言葉の発達を見るとき、保護者の方が一番不安になりやすいのは、周りの子との比較です。

「同じ月齢の子はもっと話している」
「うちの子は単語が少ない気がする」
「二語文がまだ出ない」
「発音がはっきりしない」

このように感じることは、決して珍しくありません。

ただ、言葉の発達にはかなり個人差があります。
大切なのは、単語の数だけを見ることではなく、次のような姿も一緒に見ることです。

・大人の話しかけに反応するか
・名前を呼ぶと振り向くか
・指さしや身振りで伝えようとするか
・人と関わることを楽しんでいるか
・まねっこをするか
・興味のあるものを大人に見せようとするか
・簡単な言葉の理解があるか

反対に、
呼びかけへの反応が少ない、
視線が合いにくい、
指さしや身振りがほとんど見られない、
聞こえにくさが気になる、
保護者が強い不安を感じている、
という場合は、早めに小児科、保健センター、言語聴覚士などに相談して大丈夫です。

相談は「問題がある子だけが行く場所」ではありません。
家庭でどのように関わればよいかを知るための、大切なサポートです。


7. 家庭でできる具体的な関わり方

言葉の発達を支えるために、特別な教材をたくさん用意する必要はありません。
一番大切なのは、日常生活の中で、子どもの経験と言葉をつなげることです。


① 子どもが見ているものに言葉を添える

子どもが犬を見ていたら、
「ワンワンいたね」

車を見ていたら、
「ブーブー走ってるね」

水を触っていたら、
「冷たいね」

このように、子どもの興味に合わせて言葉を添えます。

大人が教えたい言葉を一方的に話すより、
子どもが今見ているもの、感じていることに言葉をつける方が、理解につながりやすくなります。


② 子どもの言葉を広げて返す

子どもが「ワンワン」と言ったら、
「ワンワンいたね」
「白いワンワンだね」
「ワンワン、お散歩してるね」

と、少しだけ広げて返します。

子どもが「ジュース」と言ったら、
「ジュース飲みたいんだね」
「冷たいジュースだね」

と返します。

これは、間違いを直すのではなく、子どもの表現を豊かにして返す関わりです。


③ 選ばせる場面を作る

言葉を引き出すには、子どもが「伝えたい」と思う場面が大切です。

たとえば、

「りんごにする?バナナにする?」
「赤い靴下にする?青い靴下にする?」
「車で遊ぶ?積み木で遊ぶ?」

と、選択肢を見せながら聞いてみます。

まだ言葉で答えられなくても、指さしや視線で選ぶことができます。
そのときに大人が、
「バナナがいいんだね」
「車で遊びたいんだね」
と言葉にしてあげます。

これが、身振りから言葉への橋渡しになります。


④ 絵本は「読む」より「やりとり」を大切にする

絵本は、言葉の発達にとてもよい経験になります。
ただし、前から最後まできれいに読むことだけが目的ではありません。

子どもが絵を指さしたら、
「ねこだね」
「にゃーにゃーって鳴くね」
「こっち見てるね」

と、やりとりを楽しみます。

同じページばかり見たがっても大丈夫です。
子どもは、好きなページを何度も見る中で、音・絵・意味を結びつけています。


⑤ 生活の流れを言葉にする

日常生活そのものが、言葉の教材になります。

「おむつ替えようね」
「手を洗おうね」
「くつを履こうね」
「ごはん食べようね」
「お風呂に入ろうね」
「ねんねしようね」

毎日くり返す言葉は、子どもにとって理解しやすい言葉です。
同じ場面で同じ言葉を聞くことで、少しずつ意味が分かっていきます。


⑥ 先回りしすぎず、少し待つ

子どもが何かを欲しそうにしていると、保護者はすぐに分かってあげたくなります。
もちろん、安心して関わることは大切です。

ただ、いつも先回りしすぎると、子どもが「伝えよう」とする機会が少なくなることもあります。

たとえば、子どもがコップを見ていたら、すぐ渡す前に少し待ちます。
子どもが声を出したり、指さしたり、視線を送ったりしたら、
「お水ほしいんだね」
と受け止めて渡します。

この「少し待つ」時間が、言葉や身振りで伝える練習になります。

参考 厚生労働省関連資料「言語発達のめやす」


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