子どもの言葉を育てる「音声模倣・動作模倣・やりとり遊び」
子どもの言葉は、ただ単語を教えれば増えていくものではありません。
実は、言葉が出てくる前から、子どもは大人の声をまねたり、動きをまねたり、目の前の人とやりとりを楽しんだりしながら、少しずつ言葉の土台を育てています。
「まだうまく話せないから、言葉の練習は早い」と思う必要はありません。
声をまねること、手を振ること、いないいないばあで笑うこと。
こうした日常の小さな遊びが、言葉の発達につながっていきます。
今回は、子どもの言葉の発達に関わる大切な土台として、音声模倣・動作模倣・やりとり遊びについて分かりやすく紹介します。
※言葉の発達に関してはブログカテゴリーにまとめてあります。言葉の5つの役割 将来につながる言葉の力 子どもの言葉の発達には年齢ごとの目安がある

目次
- 言葉は「まね」と「やりとり」の中で育つ
- 音声模倣とは?
- 動作模倣とは?
- やりとり遊びとは?
- 家庭でできる実践方法
1. 言葉は「まね」と「やりとり」の中で育つ
子どもは、大人の言葉をいきなり正しく話せるようになるわけではありません。
最初は、声を聞く。
表情を見る。
口の動きや手の動きをまねる。
そして、大人と一緒に笑ったり、返事をもらったりする。
その積み重ねの中で、子どもは少しずつ、
「声を出すと、相手が反応してくれる」
「まねをすると楽しい」
「伝えると、相手に届く」
という経験をしていきます。
つまり、言葉の発達には、単語の数だけでなく、人と関わる楽しさがとても大切なのです。
2. 音声模倣とは?
音声模倣とは、子どもが大人の声や音をまねすることです。
たとえば、
| 大人の声かけ | 子どもの反応 |
|---|---|
| 「ワンワン」 | 「わんわん」 |
| 「ブーブー」 | 「ぶー」 |
| 「あー」 | 「あー」 |
| 「ばいばい」 | 「ばっば」 |
| 「まんま」 | 「まま」 |
このように、最初は正確に言えなくても大丈夫です。
大切なのは、子どもが聞いた音を自分の声で出してみようとすることです。
音声模倣と言葉の関係
音声模倣は、言葉の発達にとってとても大切です。
子どもは、大人の声を聞きながら、
- 音の違いを聞き分ける
- 口や舌を動かす
- 声を出すタイミングを覚える
- 自分の声に相手が反応する楽しさを知る
という経験をしています。
たとえば、大人が「ワンワンだね」と言い、子どもが「わん」とまねしたとします。
そのとき大人が「そうそう、ワンワンだね」と笑顔で返すと、子どもは「声を出すと伝わる」「まねすると楽しい」と感じます。
これが、言葉を話す意欲につながります。
音声模倣の意味・効果
音声模倣には、単に発音を練習する以上の意味があります。
子どもにとって音声模倣は、
言葉を自分のものにしていく入口です。
最初は「ブーブー」「ワンワン」「あっ」などの短い音から始まります。
やがて、それが物の名前や気持ちを表す言葉につながっていきます。
ここで大切なのは、正しく言わせようとしすぎないことです。
「違うよ、ワンワンでしょ」
「ちゃんと言ってごらん」
と練習のようになりすぎると、子どもは言葉を出すことに緊張してしまうことがあります。
少し違っていても、まずは
「言えたね」
「まねしてくれたね」
と受け止めることが大切です。
3. 動作模倣とは?
動作模倣とは、子どもが大人の動きをまねすることです。
たとえば、
| 大人の動き | 子どものまね |
|---|---|
| バイバイする | 手を振る |
| パチパチする | 手をたたく |
| いただきますをする | 手を合わせる |
| どうぞと渡す | 物を渡す |
| 手遊びをする | 同じ動きをする |
動作模倣は、一見すると言葉とは関係がないように見えるかもしれません。
しかし、実は言葉の発達と深く関わっています。
動作模倣と言葉の関係
言葉は、口だけで育つものではありません。
子どもは、大人の動きを見て、
「同じことをしてみよう」
「相手に合わせてみよう」
と学んでいきます。
これは、言葉をまねる力にもつながります。
動作をまねるためには、
- 相手を見る
- 注意を向ける
- 動きを覚える
- 自分の体を動かす
- 相手と同じことを楽しむ
という力が必要です。
この「見る」「まねる」「合わせる」という力は、音声模倣や会話の土台になります。
動作模倣の意味・効果
動作模倣は、子どもにとって人と同じことをする楽しさを知る経験です。
たとえば、大人が「パチパチ」と手をたたき、子どももまねをする。
大人が「上手!」と笑う。
子どもも嬉しくなって、もう一度やる。
このやりとりの中で、子どもは
「相手を見る」
「まねをする」
「反応を楽しむ」
という力を育てています。
これは、のちの会話にもつながります。
会話も、相手の言葉を聞き、自分が返し、相手の反応を見るというやりとりです。
動作模倣は、その前段階としてとても大切なのです。
4. やりとり遊びとは?
やりとり遊びとは、大人と子どもが交互に関わり合う遊びです。
たとえば、
- いないいないばあ
- ボールを転がし合う
- 「ちょうだい」「どうぞ」
- 積み木を渡し合う
- まねっこ遊び
- 手遊び歌
- 絵本を見ながら指さしする
こうした遊びでは、大人が一方的に教えるのではなく、子どもの反応を待ちます。
「大人がする」
「子どもが反応する」
「大人が返す」
「子どもがまた反応する」
この流れが、やりとり遊びです。
やりとり遊びと言葉の関係
言葉は、相手とのやりとりの中で使われます。
ただ単語を知っているだけでは、会話にはなりません。
相手を見る、順番を待つ、反応する、伝えようとする。
こうした力があって、言葉はコミュニケーションとして使われます。
やりとり遊びは、その練習になります。
たとえば「ちょうだい」「どうぞ」の遊びでは、子どもは物を渡しながら、
「相手に渡す」
「相手から受け取る」
「順番がある」
「言葉と動作がつながっている」
ということを学んでいます。
これは、言葉の理解や表現の土台になります。
やりとり遊びの意味・効果
やりとり遊びの大きな効果は、伝える楽しさを育てることです。
子どもは、自分の声や動きに大人が反応してくれることで、
「もっとやりたい」
「もう一回伝えたい」
と思うようになります。
この気持ちは、言葉の発達にとても重要です。
言葉は、勉強のように覚えるだけではなく、
「伝えたい」
「分かってもらいたい」
「一緒に楽しみたい」
という気持ちから育っていきます。
やりとり遊びは、その気持ちを自然に引き出してくれます。

5. 家庭でできる実践方法
音声模倣、動作模倣、やりとり遊びは、特別な教材がなくても家庭でできます。
大切なのは、日常の中で短く、楽しく、何度も関わることです。
音声模倣の実践
子どもが出しやすい音から始めます。
おすすめは、
- ワンワン
- ブーブー
- まんま
- ばいばい
- あっ
- ぽん
- ぱっ
などです。
絵本やおもちゃを見ながら、
「ワンワンだね」
「ブーブー走ったね」
と、短く分かりやすく声をかけます。
子どもが少しでもまねをしたら、正確さよりも反応を大切にしましょう。
「そうそう、ワンワンいたね」
「ぶーって言えたね」
「まねっこしてくれたね」
このように返してあげると、子どもは声を出すことが楽しくなります。
動作模倣の実践
動作模倣は、顔が見える距離で行うとやりやすいです。
おすすめは、
- バイバイ
- パチパチ
- ばんざい
- いただきます
- どうぞ
- タッチ
- 手遊び歌
最初は、大人がゆっくり大きめに動いて見せます。
「パチパチ」
「ばんざーい」
「タッチ」
と言いながら動くと、言葉と動作がつながりやすくなります。
子どもがまねをしないときも、焦らなくて大丈夫です。
じっと見ているだけでも、子どもは学んでいます。
見て、覚えて、ある日ふとまねする。
子どもの発達には、そういう「ためている時間」もあります。
やりとり遊びの実践
やりとり遊びでは、大人が少し待つことが大切です。
たとえば、いないいないばあなら、
「いないいない……」
と少し間をあけてから、
「ばあ!」
とします。
子どもが笑う、手を伸ばす、声を出す。
その反応を見て、もう一度くり返します。
ボール遊びなら、
「いくよ」
「ころころ」
「次は〇〇ちゃんの番」
と声をかけながら、転がし合います。
ここで大切なのは、遊びを急がないことです。
大人がどんどん進めるより、子どもの反応を待つ。
子どもが見たら返す。
声を出したら応える。
この小さな間が、やりとりの力を育てます。
参考(国立障害者リハビリテーションセンター)「乳幼児期」
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執筆:中山 快(株式会社リコポ 代表)